公開日:2026年9月24日 /最終更新日:2026年9月25日
ブランクがあると、履歴書の空いた行が気になります。ただ、応募先が知りたいのは、離れていた理由そのものではなく、今から働ける状態にあるかどうかです。書く順番を変えるだけで、同じ経歴がずいぶん伝わりやすくなります。
読む側が知りたいのは「今、どれだけ働けるか」です
家庭に入っていた期間があると、そこを説明しなければならないと考えがちです。しかし、パートやアルバイトの募集で最初に見られるのは、希望する曜日・時間帯と、いつから来られるかです。ここが空欄だと、条件が合うかどうかを判断できず、それだけで選考が止まります。
ブランクの説明は、そのあとに一行あれば足ります。順番を逆にしないでください。この記事では、条件を書く欄から先に整えていきます。
主夫の方も同じです
家庭の事情で仕事から離れていた期間の書き方に、性別による違いはありません。「家事に専念」という書き方も、どなたが使っても差し支えありません。
書き始める前に、手元にそろえるもの
思い出しながら書くと、年月がずれます。先に材料を集めてから、一度で書き切るほうが早く終わります。
| そろえるもの | 使うところ |
|---|---|
| 卒業証書・卒業アルバム | 学歴の年月 |
| 雇用保険の被保険者証、源泉徴収票 | 職歴の会社名と期間 |
| 年金の記録(ねんきん定期便など) | 在籍していた期間の確認 |
| 免許証・資格の証書 | 正式名称と取得年月、有効期限 |
| 家族の予定表 | 働ける曜日・時間帯 |
とくに在籍期間は、記憶と1年ずれていることがよくあります。手元の書類で確かめてから書いてください。面接で食い違うと、意図しない不信を招きます。
働ける条件は、本人希望記入欄に書きます
履歴書のいちばん下にある本人希望記入欄は、空欄にしないでください。ここに条件を書いておくと、面接の前にすり合わせが済みます。欄そのものの書き方は本人希望記入欄の書き方で解説しています。
曜日と時間帯
「週3日程度」ではなく、「月・水・金の9時から14時まで勤務可能です」のように、曜日と時刻で書きます。幅がある場合は「9時から15時の間で、1日4時間程度を希望します」と範囲で示します。
いつから働けるか
すぐに始められるなら「即日勤務可能です」、預け先の都合があるなら「4月以降であれば勤務可能です」と書きます。時期が動く可能性があるなら、その旨も添えておくと、あとで調整しやすくなります。
通勤の手段
自転車で15分、バスで20分といった通い方を書いておくと、天候や送り迎えの都合で遅れる可能性まで含めて見てもらえます。自動車で通う場合は、駐車場の有無を確認しておいてください。応募先によっては、通勤に車を使えないことがあります。
行事などで休む可能性
学校行事や通院で決まった休みが必要なら、書いておいてください。入ってから伝えるより、先に伝えたほうが、受け入れる側も組みやすくなります。「月に1度程度、平日に休みをいただくことがあります」といった書き方で十分です。
扶養の範囲で働きたい場合
「扶養の範囲内での勤務を希望します」と書けます。具体的な金額の上限は制度によって変わるので、自分で最新の条件を確かめてから、必要であれば数字を添えてください。金額を書かず、範囲内である旨だけを伝える形でも通じます。
空白期間は、一行で書きます
職歴欄の最後に、家庭に入っていた期間を書きます。書かずに飛ばすと、読む側は「この間は何をしていたのだろう」と考えることになります。一行あれば、その疑問は消えます。
書き方
退職の行のあとに、「20XX年X月 家事に専念」と書くのが簡潔です。育児や介護が理由なら「育児に専念」「家族の介護に専念」でも構いません。細かい事情を書き足す必要はありません。理由別の書き方は履歴書の空白期間の書き方で解説しています。
介護が理由のとき
「家族の介護に専念」と書けば足ります。どなたの介護か、どのような状態かまで書く必要はありません。介護が現在も続いていて勤務時間に影響するなら、その点だけを本人希望記入欄に書いてください。事情そのものより、勤務にどう関わるかが伝われば十分です。
期間が長いとき
10年以上あっても、書き方は変わりません。長さを隠そうとして年を省くと、かえって不自然になります。そのまま書いて、働ける条件と、この間に続けていたことを別の欄で示すほうが伝わります。
働いていた時期があるとき
家庭に入っていた間に短いパートをしていたなら、それも職歴です。数か月であっても、書いておくと「ずっと離れていた」という見え方にはなりません。雇用の形が短期だったことは、括弧で添えれば伝わります。
学歴欄は簡潔に済ませます
学校を出てから年数が経っているなら、学歴欄で見られるのは最終学歴だけです。中学卒業から書き起こすか、高校入学から書き起こすかは、行数に合わせて決めて構いません。迷ったら、最終学歴の1つ前の学校から書きます(最終学歴が高校なら中学校の卒業から、専門学校や大学なら高校の入学から)。
中退・転校があるとき
事実をそのまま書きます。「中途退学」と書き、理由を添えたいときだけ一言添えてください。伏せて卒業したように書くと、確認が入った時点で信用を失います。
年号の書き方をそろえます
学歴と職歴で、西暦と和暦が混ざらないようにしてください。どちらか一方にそろえるだけで、読み手の負担がかなり減ります。古い証書が和暦のときは、西暦に直して統一しても構いません。
古い職歴の扱い
どこまでさかのぼるか
正社員として働いていた時期は、何年前であっても書きます。学校を出てからの職歴を、順に並べるのが基本です。行が足りない場合でも、在籍していた会社を落とさず、業務内容の説明のほうを削ってください。
旧姓で働いていた場合
氏名欄には現在の氏名を書きます。職歴欄に「(旧姓:○○)」と添えておくと、在籍の確認が取れなくなる心配がありません。資格の証書が旧姓のままなら、そちらにも同じように添えます。
会社がなくなっているとき
合併や廃業で社名が変わっていても、在籍していた当時の社名で書きます。必要なら「(現・○○株式会社)」と補ってください。
志望動機は、続けられる理由を書きます
ブランクのある応募で不安に思われやすいのは、「すぐ辞めてしまわないか」という一点です。志望動機は、ここに答える欄だと考えてください。書けないときの原因の切り分けは履歴書の志望動機の書き方で解説しています。
「家から近い」は動機になるか
なります。通いやすさは、長く続けられる理由そのものです。ただし、それだけで終えないでください。「近いので、家庭の予定と両立しながら長く勤められます」と、続けられることに結び付けます。
ブランクを言い訳にしない
「長く離れていたので不安ですが」と書き出すと、読む側の不安まで一緒に増やすことになります。離れていた事実は職歴欄に書いてあるので、志望動機で繰り返す必要はありません。今できることと、これから慣れるつもりであることを書けば足ります。
応募先ごとに書き分けます
同じ文面を何社にも出すと、どこにでも当てはまる内容になります。店舗や事業所ごとに、選んだ理由は違うはずです。その違いを一文入れてください。
アピールポイントには、続けてきたことを書きます
家事や地域の活動
家計の管理、行事の運営、地域の役員といった経験は、書いて構いません。ただし「主婦業も立派な仕事です」という主張の形にはしないでください。応募先の仕事に、どうつながるかを書きます。
たとえば、決まった時間までに複数の用事を片付けてきたのなら、それは段取りの話です。会計や名簿を扱っていたのなら、数字と個人情報を扱ってきた経験です。
やってきた学び直し
資格の勉強、パソコンの練習、講習の受講があれば書いてください。合格していなくても、続けている事実は伝わります。「現在、○○の取得に向けて学習中です」と書けます。
免許・資格の欄
失効している免許
期限が切れている免許は、有効なものと並べて書くと誤解を招きます。更新して有効な状態にするか、書かないでください。普通自動車免許は、失効していると通勤や業務で使えません。
期限のある資格
更新が必要な資格は、有効期限を確かめてから書きます。「取得したのは事実だが、今は使えない」という状態は、面接で確認されると答えに詰まります。
取得が古い資格
取得から年数が経っていても、有効なら書いて構いません。取得年月をそのまま書けば、いつのものかは相手に伝わります。
証明写真
撮り直してください。数年前の写真は、面接で会ったときの印象と食い違います。服装は、パート応募でも襟のあるものが無難です。スーツでなければならない、ということはありません。服装の考え方は証明写真の服装で解説しています。
パート応募でよく確認されること
| 確認されること | どこに書くか |
|---|---|
| 働ける曜日・時間帯 | 本人希望記入欄 |
| 勤務を始められる時期 | 本人希望記入欄 |
| 通勤の手段と時間 | 本人希望記入欄(近さを書くなら志望動機にも) |
| ブランクの理由 | 職歴欄に一行 |
| これまでの仕事 | 職歴欄 |
| 急な休みの見込み | 本人希望記入欄 |
ブランクのある応募で、実際につまずく場面
書き方以前に、手が止まりやすい場面がいくつかあります。先に見当をつけておくと、書類を出すまでが早くなります。
応募先の求める条件と、働ける時間が合わない
「土日勤務できる方」と書かれている募集に、平日だけの条件で応募しても、通る見込みは低くなります。条件を曲げて応募するより、合う募集を探すほうが早く決まります。どうしても応募したいなら、月に何回なら対応できるかを具体的に書いてください。
希望を書いたら落とされるのではないかと思う
条件を伏せて入っても、続きません。先に出した条件で合意できた職場のほうが、結果として長く勤められます。希望を書くことは、わがままではなく、すり合わせの材料です。
職歴が思い出せない
会社名や在籍期間が分からなくなっているときは、年金の記録で確認できます。おおよその年で書いてしまうと、あとで訂正することになります。調べる時間をとってください。
正社員として応募する場合の違い
正社員の応募では、職務経歴書を別に用意するのが通例です。履歴書の職歴欄には在籍した会社と期間だけを書き、業務の中身は職務経歴書に回します。
また、勤務時間の希望を細かく書くと、条件面での折り合いが先に立ってしまいます。正社員応募では、譲れない条件だけを本人希望記入欄に書き、それ以外は面接で相談するほうが進めやすくなります。
Rirekisyで作る場合
Rirekisyの履歴書は、出力する段階で「写真あり」「写真なし」「バイト用」の3種類を切り替えられます。パートやアルバイトでの応募なら「バイト用」を選んでください。この様式には、就労を希望する曜日、希望時間帯、勤務開始可能日、週の希望勤務日数を書く欄が分かれているので、条件の書き漏らしが起きません。
正社員として応募する場合は「写真あり」を選びます。職歴欄は会社ごとに入社・退社の年月を組にして入力する形なので、古い職歴を思い出しながら、行を足して順に入れていけます。学歴欄には入学・卒業年度の自動計算があるので、卒業年が思い出せないときに使えます。
入力の途中で画面を閉じても内容はその端末に残ります。家族と共用のパソコンで作った場合は、終わったらデータ削除のボタンで消してください。記入内容と写真がまとめて消えます。
よくある質問
Q. ブランクが15年あります。書かないほうがよいですか
書いてください。空いた期間があること自体は、職歴の年月から分かります。一行で理由が書いてあるほうが、読む側は納得できます。
Q. 「専業主婦」と書いてもよいですか
構いませんが、職歴欄には「家事に専念」のほうが並びとして自然です。どちらでも意味は通じます。
Q. 短期のアルバイトは書かなくてよいですか
数日で終わったものまで並べる必要はありません。数か月以上続いたものは書いておくと、離れていた期間が短く見えます。
Q. 子どもの年齢を書く必要はありますか
ありません。働ける時間帯と、休む可能性が伝われば足ります。
Q. 扶養の範囲を超えたくないことは、面接で言えばよいですか
書類の段階で書いておくほうが確実です。条件が合わなければ、お互いに早く分かります。
Q. パソコンが得意ではありません。書かないほうがよいですか
できることだけを書いてください。「文字入力ができます」でも情報になります。できないことを書く必要はありません。
Q. 前に働いていた会社に、在籍の確認をされますか
採用の前に確認が入ることはあります。旧姓で在籍していた場合は、履歴書に旧姓を添えておくと行き違いになりません。
Q. 志望動機に「家計のため」と書いてもよいですか
そのままでは動機として弱く見えます。働く理由としては自然なので、続けられる見通しと一緒に書いてください。
Q. 履歴書は手書きのほうが好印象ですか
指定がなければどちらでも構いません。読みやすさで選んでください。
Q. 何社も同時に応募してよいですか
問題ありません。ただし志望動機は使い回さず、応募先ごとに書き分けてください。