公開日:2026年9月24日
介護の募集では、資格と、入れるシフトが先に見られます。ここが読み取れる書類なら、次に志望動機を読んでもらえます。逆にいうと、資格名が略されていたり、勤務条件が空欄だったりすると、そこで判断が止まります。
先に見られるのは、資格と勤務条件です
介護の現場では、資格の種類によって任せられる業務が変わります。また、シフトを組む必要があるため、夜勤に入れるか、週に何日入れるかが、採用の可否に直結します。
志望動機を丁寧に書いても、この2つが読み取れなければ、面接の候補に入りません。免許・資格欄と本人希望記入欄を先に埋めてから、志望動機に取りかかってください。
書き始める前に、募集要項の3か所を読みます
介護の募集は、同じ「介護職員」でも中身がかなり違います。書き始める前に、次の3か所を確かめてください。ここを読んでいないと、志望動機がどこにでも当てはまる内容になります。
| 読む場所 | 分かること | 書類に効くところ |
|---|---|---|
| 施設の種類 | 入所か通所か訪問か | 志望動機・職歴の書き方 |
| 応募条件の資格 | 必須か、あれば尚可か | 免許・資格欄の並べ方 |
| 勤務時間とシフト | 夜勤の有無、早番・遅番の時間 | 本人希望記入欄 |
とくに夜勤の有無は、応募できるかどうかを分けます。「夜勤あり」の募集に日勤希望で出すのであれば、その理由と、代わりに入れる時間帯を書いておいてください。
資格は正式名称で書き、「修了」と「取得」を分けます
介護の資格には、研修を修了して得るものと、試験に合格して得るものがあります。研修は「修了」、国家資格は「取得」です。ここを取り違えると、資格の中身を分かっていないように見えます。書く順番と正式名称の調べ方は免許・資格欄の書き方で解説しています。
| 正式名称 | 書き方 | 以前の呼び方 |
|---|---|---|
| 介護職員初任者研修 | 介護職員初任者研修 修了 | ホームヘルパー2級 |
| 介護福祉士実務者研修 | 介護福祉士実務者研修 修了 | ホームヘルパー1級・介護職員基礎研修 |
| 介護福祉士 | 介護福祉士 取得 | — |
| 介護支援専門員 | 介護支援専門員 登録 | ケアマネジャー |
| 認知症介護基礎研修 | 認知症介護基礎研修 修了 | — |
| 喀痰吸引等研修 | 喀痰吸引等研修(第X号研修) 修了 | — |
略称は使いません
「ヘルパー2級」「初任者」といった略し方は、日常では通じても書類では使いません。証書に印刷されている名称を、そのまま書き写してください。旧名称の資格を持っている場合は、当時の名称のままで構いません。
並べる順番
取得・修了した年月の古い順に並べます。年月が思い出せない資格は、証書で確かめてください。初任者研修から実務者研修、介護福祉士と進んでいれば、その順に並ぶはずです。
資格の証書が見つからないとき
研修を実施した事業者や、都道府県の窓口に問い合わせると、修了の記録を確認できる場合があります。年月があいまいなまま書くと、入職時の資格確認で食い違います。探す時間が取れないなら、面接までに確認する旨を伝えられるよう、どこで取ったかだけでも整理しておいてください。
運転免許
訪問介護や送迎のある事業所では、運転免許が条件になっていることがあります。「普通自動車第一種運転免許 取得」と正式名称で書いてください。オートマチック限定であれば、その旨も添えます。
取得予定・受講中の資格も書けます
実務者研修を受講中なら、「介護福祉士実務者研修 受講中(20XX年X月修了予定)」と書けます。介護福祉士の受験を予定しているなら「20XX年X月 介護福祉士国家試験受験予定」と書いてください。
資格の取得を支援している事業所は多く、これから取るつもりがあること自体が、続ける意思の材料になります。まだ何も持っていない場合でも、申し込みが済んでいるなら書けます。
職歴欄には、施設の種類を添えます
同じ「介護職員」でも、働く場所によって業務がかなり違います。社名だけでは、どんな現場にいたかが伝わりません。括弧で施設の種類を添えてください。
| 施設の種類 | 現場の特徴 |
|---|---|
| 特別養護老人ホーム | 常時介護が必要な方が入所。夜勤あり |
| 介護老人保健施設 | 在宅復帰を目指す方が中心。リハビリ職と連携 |
| 有料老人ホーム | 介護度の幅が広い。接遇の比重が大きい |
| グループホーム | 認知症の方が少人数で共同生活 |
| 通所介護(デイサービス) | 日中のみ。送迎とレクリエーション |
| 訪問介護 | 利用者宅で1対1。移動を伴う |
応募先と同じ種類の経験があるなら、それは大きな材料です。違う種類でも、経験そのものが消えるわけではありません。共通する業務のほうを書いてください。
経験年数と、担当していた業務
職歴欄に入りきらない場合は、在籍と期間だけを書き、業務の中身は職務経歴書に回します。介護職では履歴書だけで応募できる募集も多いので、その場合は職歴欄に一行だけ業務を添えてください。
書ける材料
入居者数や利用者数、担当したフロアの規模、夜勤の回数、記録に使っていたシステムなど、数と道具で書けるものは数と道具で書きます。「入居50名の施設で、夜勤を月4回」と書けば、規模と働き方が同時に伝わります。
複数の事業所を経験しているとき
介護は事業所の移動が起きやすい分野です。回数の多さを気にして省くと、実務経験の年数が短く見えます。すべて書いたうえで、同じ職種を続けてきたことが分かるようにしてください。介護福祉士の受験資格は、事業所をまたいだ実務経験の合計で判断されます。
短い在籍が続いている場合でも、施設の種類が同じなら経験は積み上がっています。職務経歴書があるなら、事業所ごとではなく担当してきた業務ごとにまとめ直すと読みやすくなります。
身体介護と生活援助
訪問介護の経験があるなら、身体介護と生活援助のどちらを主に担当していたかを書いてください。同じ訪問でも、任される内容が違います。
夜勤とシフトの希望は、本人希望記入欄に書きます
ここを空欄にすると、シフトが組めるかどうかを判断できません。入れる曜日、時間帯、夜勤の可否を書いてください。欄そのものの使い方は本人希望記入欄の書き方で解説しています。
書き方の例
「夜勤を含む交替勤務が可能です」「日勤のみを希望します」「週4日、9時から17時での勤務を希望します」といった形です。条件があるなら、そのまま書いてください。伏せて入っても、シフトが組めず双方が困ります。
家庭の事情があるとき
送り迎えや介護で入れない時間帯があるなら、書いておきます。「月に1度程度、平日に休みをいただくことがあります」のように、頻度が分かる書き方にしてください。
志望動機は「続けられる理由」を書きます
介護の現場で最も避けたいのは、早期の離職です。採用する側は、この人がここで働き続けられるかを見ています。志望動機は、その問いへの答えとして書いてください。書けないときの原因の切り分けは履歴書の志望動機の書き方で解説しています。
「人の役に立ちたい」で終わらせない
気持ちとして自然なものですが、これだけではどの事業所にも当てはまります。その事業所を選んだ理由を必ず一つ足してください。施設の種類、規模、方針、通いやすさのいずれかで構いません。
経験がある場合
前の職場でしてきたことと、応募先で求められていることを重ねます。「認知症の方の対応を続けてきたので、グループホームで生かしたい」のように、経験と応募先を結び付けてください。
前職の不満を理由にしない
人手が足りなかった、方針が合わなかった、といった事情は実際にあるものですが、志望動機に書くと、次も同じ理由で辞めると読まれます。「こういう働き方を続けたい」という形に置き換えてください。
職種を変えて応募するとき
介護の現場には、介護職員のほかにも役割があります。同じ事業所でも、応募する職種によって書くべき材料が変わります。
| 職種 | 書類で示すもの |
|---|---|
| 介護職員 | 資格、施設の種類、入れるシフト |
| 生活相談員 | 相談援助の経験、必要な資格の有無、関係機関とのやり取り |
| サービス提供責任者 | 実務者研修または介護福祉士、シフト作成や訪問計画の経験 |
| 介護支援専門員 | 登録の有無、担当していた件数 |
| 送迎ドライバー | 運転免許の種類、運転歴、車両の大きさ |
職種によっては、資格が応募の条件になっています。条件を満たしていない場合は、満たす見込みの時期を書いてください。黙って応募しても、確認の段階で分かります。
未経験・無資格から応募するとき
介護は、無資格・未経験から始められる募集が多い分野です。経験がないことを書き添える必要はありません。代わりに、始める意思が伝わるものを書いてください。
書けること
初任者研修に申し込んでいる、家族の介護をしていた、体力を使う仕事を続けてきた、といった事実です。資格の取得を予定しているなら、それがいちばん強い材料になります。
異業種からの転職
接客業なら人と話すこと、運送業なら体を使うことと時間の管理、というように、前職で身に付いたもののうち、介護でも使える部分を書いてください。まったくの畑違いということは、実際にはほとんどありません。
自己PRは、続けてきたことで書きます
介護の自己PRで効くのは、性格の説明ではなく、続けてきた事実です。同じ職場に何年いたか、資格をどう積み上げてきたか、体調を崩さずに夜勤を続けられたか。どれも、続けられる根拠になります。
経験が浅い場合
介護の経験が短くても、前職で続けてきたことがあれば同じように使えます。「同じ職場に5年」という事実は、業種が違っても評価されます。
体力と健康について
介護は体を使う仕事です。健康であること、体力を使う仕事を続けてきたことは、書いてよい材料です。ただし持病や通院の有無を細かく書く必要はありません。勤務に影響するものだけを、本人希望記入欄に書いてください。
書いてはいけないこと
利用者の氏名、病名、家族構成といった情報は、どのような書き方でも書かないでください。職務経歴書に事例として書きたい場合も、個人が特定されない形にとどめます。
この点は、実務での姿勢がそのまま見られる部分です。書類に書けてしまう人は、現場でも話してしまうと受け取られます。
証明写真
清潔感が伝わるものにしてください。服装はスーツが基本ですが、襟のあるシャツやジャケットでも構いません。髪が顔にかかっていないか、表情が硬すぎないかを見てください。利用者と接する仕事なので、写真の印象は実際に見られています。サイズや撮り方は履歴書に貼る証明写真の撮り方で解説しています。
Rirekisyで作る場合
Rirekisyの免許・資格欄は、名称と取得年月を組にして、行を追加しながら入力する形です。証書を手元に並べて、古いものから順に入れていってください。名称は自由に入力できるので、「介護職員初任者研修 修了」のように、修了・取得まで含めて書けます。
履歴書は出力する段階で「写真あり」「写真なし」「バイト用」の3種類を切り替えられます。パートや非常勤での応募なら「バイト用」を選ぶと、就労を希望する曜日・希望時間帯・勤務開始可能日・週の希望勤務日数を専用の欄に分けて書けるので、シフトの希望が漏れません。
志望動機の欄には「AIで作成」があります。ただし出てくるのは下書きです。応募先の施設の種類も、あなたが担当してきた現場も知らない状態で書かれた文章なので、そのまま出さず、自分の言葉に置き換えてから使ってください。白紙で手が止まっているときの、最初の一歩として使うものです。
よくある質問
Q. 「ホームヘルパー2級」と書いてもよいですか
当時取得した名称なので、そのまま書いて構いません。現在の制度では介護職員初任者研修に相当します。
Q. 資格を持っていません。応募できますか
無資格可の募集は多くあります。取得の予定があれば、その旨を書いてください。
Q. 施設の種類まで書く必要がありますか
書いたほうが伝わります。社名だけでは、どんな現場にいたかが分かりません。
Q. 夜勤ができないと不利になりますか
日勤のみの募集もあります。できないことを伏せて入るほうが、あとで困ります。
Q. 介護福祉士の受験資格を得るための実務経験は書けますか
職歴欄の在籍期間がそのまま実務経験の記録になります。受験予定があるなら資格欄に書いてください。
Q. 前職を人間関係で辞めました。どう書きますか
職歴欄は「一身上の都合により退職」で足ります。志望動機では、次にどう働きたいかを書いてください。
Q. 実務者研修を受講中でも応募できますか
できます。修了予定の時期を添えて書いてください。
Q. ブランクが5年あります
職歴欄に一行、離れていた理由を書いてください。制度や記録の方法が変わっている点は、面接で確認しておくと安心です。
Q. 志望動機に「家から近い」と書いてもよいですか
続けられる理由になります。それだけで終えず、その事業所を選んだ理由を足してください。
Q. 職務経歴書は必要ですか
募集要項に指定がなければ、履歴書だけで応募できることが多い分野です。経験が長い方は、用意すると業務の幅が伝わります。