公開日:2026年9月7日

免許・資格欄でつまずく理由は、たいてい2つです。正式名称が分からないことと、どれを書いてどれを書かないか決められないことです。どちらも基準がはっきりしているので、順に確認していけば埋まります。
5つの基本ルール
- 正式名称で書く。略称は使いません。
- 取得した年月順に並べる。古いものが上です。
- 運転免許があれば最初に書く。慣例として、他の資格より先に置きます。
- 資格は「取得」、検定は「合格」と書き分けます。
- 何もない場合は「特になし」と書きます。空欄にはしません。
2020年8月 普通自動車第一種運転免許 取得 2022年6月 日本商工会議所簿記検定試験2級 合格 2023年11月 実用英語技能検定2級 合格
正式名称の一覧
運転免許
| 普段の呼び方 | 正式名称 |
|---|---|
| 普通免許、車の免許 | 普通自動車第一種運転免許 |
| AT限定 | 普通自動車第一種運転免許(AT限定) |
| 中型免許 | 中型自動車第一種運転免許 |
| 大型免許 | 大型自動車第一種運転免許 |
| 二種免許 | 普通自動車第二種運転免許 |
| バイクの免許 | 普通自動二輪車免許/大型自動二輪車免許 |
| 原付 | 原動機付自転車免許 |
AT限定であることは、書いても書かなくても構いません。ただし運転業務がある応募先では必ず書いてください。入社後に社用車がマニュアル車だった、という食い違いを防げます。
取得年月は、運転免許証の「取得年月日」の欄で確認できます。免許証の下部に、二輪・普通・大型それぞれの取得年月日が並んでいます。和暦と西暦をそろえる方法は西暦と和暦の書き方で解説しています。
語学
| 普段の呼び方 | 正式名称 |
|---|---|
| 英検 | 実用英語技能検定 |
| TOEIC | TOEIC Listening & Reading Test |
| TOEFL | TOEFL iBT テスト |
| 中国語検定 | 中国語検定試験 |
| 日本語能力試験 | 日本語能力試験(JLPT)N1 など |
TOEICはスコアを添えます。「TOEIC Listening & Reading Test 750点 取得」のように書きます。スコアの目安は600点以上で、それ未満はあえて書かないという判断もあります。ただし英語を使わない職種でも、学習を継続している事実として書く価値はあります。
事務・会計
| 普段の呼び方 | 正式名称 |
|---|---|
| 簿記2級(商工会議所) | 日本商工会議所簿記検定試験2級 |
| 簿記(全経) | 全国経理教育協会簿記能力検定試験 |
| MOS | マイクロソフト オフィス スペシャリスト(科目名も添える) |
| 秘書検定 | 秘書技能検定 |
| FP2級 | 2級ファイナンシャル・プランニング技能士 |
| 宅建 | 宅地建物取引士 |
IT
| 普段の呼び方 | 正式名称 |
|---|---|
| ITパスポート | ITパスポート試験 |
| 基本情報 | 基本情報技術者試験 |
| 応用情報 | 応用情報技術者試験 |
| 情報セキュリティマネジメント | 情報セキュリティマネジメント試験 |
技能・現場
| 普段の呼び方 | 正式名称 |
|---|---|
| フォークリフト | フォークリフト運転技能講習修了 |
| 玉掛け | 玉掛け技能講習修了 |
| 高所作業車 | 高所作業車運転技能講習修了 |
| 危険物取扱者 乙4 | 危険物取扱者乙種第4類 |
| 電工2種 | 第二種電気工事士 |
技能講習は資格試験ではなく講習の修了なので、「取得」ではなく「修了」と書きます。現場の資格の書き方は建設・土木の履歴書の書き方でも解説しています。
医療・福祉
| 普段の呼び方 | 正式名称 |
|---|---|
| 介護初任者研修 | 介護職員初任者研修課程修了 |
| 実務者研修 | 介護福祉士実務者研修修了 |
| ヘルパー2級(旧制度) | 訪問介護員養成研修2級課程修了 |
| 看護師免許 | 看護師免許 |
不動産・建築・金融
| 普段の呼び方 | 正式名称 |
|---|---|
| 宅建 | 宅地建物取引士 |
| 建築士(1級・2級) | 一級建築士/二級建築士 |
| 施工管理技士 | 1級(2級)建築施工管理技士/土木施工管理技士 |
| 証券外務員 | 証券外務員一種/二種 |
| 損保・生保の資格 | 損害保険募集人資格/生命保険募集人資格 |
教育・保育・調理・美容
| 普段の呼び方 | 正式名称 |
|---|---|
| 教員免許 | 中学校教諭一種免許状(〇〇)など、学校種・教科まで書く |
| 保育士 | 保育士登録(保育士資格) |
| 調理師 | 調理師免許 |
| 食品衛生責任者 | 食品衛生責任者(講習修了) |
| 美容師・理容師 | 美容師免許/理容師免許 |
| 登録販売者 | 医薬品登録販売者 |
級・スコアの目安
「何級から書いてよいか」という迷いには、次の目安があります。
| 資格 | 書く目安 | 補足 |
|---|---|---|
| 実用英語技能検定 | 2級以上 | 準2級は職種によって。3級以下は書かない |
| TOEIC | 600点以上 | 英語を使う職種なら730点以上が目安 |
| 日商簿記 | 3級以上 | 経理職なら2級以上が実務の目安 |
| 漢字検定 | 2級以上 | 事務・教育系で評価されることがある |
| MOS | 取得していれば書く | 科目(Word、Excel など)まで書く |
| ITパスポート | 取得していれば書く | IT職以外でも基礎知識の証明になる |
これは絶対の基準ではありません。資格が1つもないより、3級でも書いてあるほうがよいという考え方もあります。書ける資格が少ない場合は、目安を下回っていても書いてください。
応募先によって優先順位が変わります
同じ資格でも、応募先によって見られ方が変わります。行数が限られるときは、次のように選びます。
| 応募先 | 優先して書く |
|---|---|
| 事務職 | 簿記、MOS、秘書検定、ITパスポート |
| 営業職 | 普通自動車免許、業界に関わる資格(宅建、証券外務員など) |
| 製造・技能職 | フォークリフト、玉掛け、危険物、電気工事士 |
| 介護・医療 | 初任者研修、実務者研修、各種免許、普通自動車免許 |
| 飲食 | 調理師、食品衛生責任者 |
| IT職 | 基本情報、応用情報、ベンダー資格 |
| 販売・接客 | 普通自動車免許、販売士、語学系 |
普通自動車免許は、どの職種でも書いておいて損がありません。営業や配送だけでなく、出張や社用車の運転が発生する職種は幅広くあります。
「取得」と「合格」の使い分け
| 語 | 使う場面 | 例 |
|---|---|---|
| 取得 | 免許や登録が交付されるもの | 普通自動車第一種運転免許 取得 |
| 合格 | 試験に受かった段階のもの | 実用英語技能検定2級 合格 |
| 修了 | 講習・研修を修めたもの | フォークリフト運転技能講習 修了 |
厳密に使い分けられていなくても、それだけで落とされることはありません。ただし資格に詳しい担当者が読む職種(技能職、医療、士業など)では見られています。迷ったら「取得」より広く使える表現として、資格名だけを書いて何も付けないという選び方もあります。
どれを書いて、どれを書かないか
書く順番
- 運転免許(あれば最初)
- 応募先の仕事に直接関係する資格
- その他の資格(取得年月順)
行数に余裕があるなら取得順にすべて並べて構いません。行数が足りない場合は、応募先と関係の深いものを優先して残します。
書かないほうがよいもの
- 級が低すぎるもの:英検4級・5級、簿記4級などは、書くとかえって物足りない印象になります。目安として英検・簿記は3級以上、TOEICは600点以上です。
- 趣味の資格を並べすぎる:仕事と関係のないものが並ぶと、本題が埋もれます。1つ2つなら人柄として伝わりますが、行の大半を占めるのは避けます。
- 取得予定のない受験歴:「〇〇試験受験」は書きません。
迷ったら書いてよいもの
- 失効した資格:取得した事実は残ります。「(現在は失効)」と添えれば書いて構いません。
- 実務経験のない資格:資格そのものは事実なので書きます。面接で「実務経験はありませんが」と正直に添えれば問題ありません。
- 応募職種と関係のない上位資格:学習を継続できる人という材料になります。
勉強中の資格の書き方
取得前でも書けます。次の書き方が一般的です。
2026年11月 日本商工会議所簿記検定試験2級 取得に向けて勉強中 2026年10月 宅地建物取引士 合格発表待ち
意欲を示せるうえ、面接での話題にもなります。ただし実際に受験する予定があるものに限ります。「いつか取りたい」程度のものを書くと、進捗を聞かれたときに答えられません。
資格が1つもない場合
空欄にはせず、「特になし」と書きます。
特になし
資格がないこと自体は、多くの職種で不利になりません。応募先が「要普通免許」のように条件を挙げている場合を除けば、選考は経験と人柄で判断されます。
気になる場合は、志望動機の欄で「現在、〇〇の取得に向けて学習しています」と触れる方法があります。免許・資格欄に無理に書き足すより自然です。
取得年月が分からないとき
| 資格 | 確認方法 |
|---|---|
| 運転免許 | 免許証の「取得年月日」欄 |
| 各種検定 | 合格証書・認定証の交付日 |
| 国家資格 | 免許証・登録証の交付日、または登録先へ照会 |
| 技能講習 | 技能講習修了証の交付日 |
証書を紛失している場合、実施団体に再発行を依頼できることが多くあります。推測で書くのは避けてください。提出後に証明書の提示を求められると食い違いが出ます。どうしても間に合わない場合は、確実に分かる範囲で書き、面接で補足します。
よくある質問
Q. 免許・資格欄が足りません
応募先と関係の深いものを優先して残し、関係の薄いものを落とします。それでも入らないほど資格が多い場合は、職務経歴書に「保有資格」の項目を作ってすべて記載し、履歴書には主なものだけを書く方法があります。
Q. ペーパードライバーですが、運転免許を書いてよいですか
書いて構いません。免許を持っているのは事実です。ただし運転業務がある応募先では、面接で運転頻度を正直に伝えてください。入社後に困るのは自分です。
Q. 資格の名称が長くて1行に入りません
文字を少し小さくして1行に収めます。2行に折り返しても構いませんが、行数を消費するので優先順位を見直すほうが現実的です。
Q. 社内資格や社内認定は書けますか
社外の人には通じないので、原則として書きません。応募先の業界で通用する認定であれば、職務経歴書のなかで業務内容と一緒に触れるほうが伝わります。
Q. 資格の順番は取得順と関連順のどちらが正しいですか
取得順が基本です。ただし応募先と関係の深い資格が下のほうに埋もれる場合、関連の高いものを上に置いても問題として扱われることはありません。読み手が最初に見る位置に、いちばん見てほしいものを置いてください。
Q. 資格の名称に「試験」を付けますか
正式名称に含まれていれば付けます。「基本情報技術者試験」「ITパスポート試験」「日本商工会議所簿記検定試験」は、いずれも「試験」までが正式名称です。一方、免許として交付されるもの(運転免許、調理師免許など)には付けません。
Q. 何年も前に取った資格でも書いてよいですか
書けます。有効期限のある資格(更新が必要なもの)で失効している場合は「(現在は失効)」と添えます。期限のない資格なら、取得年月が古くても事実として書いて構いません。
Q. 同じ分野で級が違うものを複数持っています
いちばん上の級だけ書きます。「英検3級」「英検2級」を並べる必要はありません。行の節約にもなります。
Q. 応募先が求める資格を持っていません
求人票で「必須」となっている場合は、取得の見込みを書きます。「〇〇(2027年3月取得予定)」のように書き、志望動機でも学習中であることに触れます。「歓迎」であれば、なくても応募できます。
Q. 免許・資格欄が余りました
無理に埋める必要はありません。空いた行はそのままで構いません。勉強中のものがあれば1行足す、という程度で十分です。
Q. 運転免許を取得中です
「普通自動車第一種運転免許(2027年3月取得予定)」のように書けます。運転業務のある応募先では、取得の見込み時期が判断材料になるので、必ず書いてください。
Q. 資格名の間違いは、どの程度問題になりますか
略称で書いたこと自体で落とされることはまずありません。ただしその資格を持つ人が読む職種では、正確さへの意識として見られます。手間は1つあたり数十秒なので、正式名称で書いておくほうが得です。
Q. 資格をたくさん持っています。すべて書くべきですか
すべて書く必要はありません。行数が限られている以上、選ぶことになります。基準は応募先の仕事との関係の深さです。関係のない資格が上位に並ぶと、見てほしいものが埋もれます。
Q. 履歴書と職務経歴書の両方に資格を書きますか
履歴書には主なものを、職務経歴書には「保有資格」としてすべてを書く、という分け方ができます。ただし2枚で資格名の書き方を揃えてください。片方が略称だと、確認の手間をかけることになります。
Q. 講習を受けただけのものは書けますか
修了証が交付されているものは書けます。「〇〇講習 修了」と書きます。修了証のない社内研修などは、資格欄ではなく職務経歴書の業務内容のなかで触れてください。
Q. 履歴書に書いた資格は、証明書の提出を求められますか
職種によっては求められます。免許が必須の職種(運転、医療、建設など)では、入社時に原本の提示を求められるのが一般的です。手元にないものを書かないでください。再発行に時間がかかることもあります。
Q. 資格の取得年月が古く、内容を覚えていません
取得した事実は変わらないので、書いて構いません。ただし面接で「どのような内容ですか」と聞かれることがあります。応募先と関係の深い資格については、出題範囲や取得した経緯を思い出しておいてください。答えられないと、書いた意味が薄れます。
Q. 名刺やメール署名に書いている資格を、そのまま書き写してよいですか
署名では略称を使っていることが多いので、そのまま書き写すと略称になります。必ず正式名称に直してください。合格証書や登録証の記載が最も確実です。