公開日:2026年9月7日
証明写真は、履歴書のなかで唯一「文字ではない情報」です。書類が読まれる前に目に入るぶん、写りの善し悪しが先に印象を作ります。とはいえ、やることは決まっています。サイズを合わせ、服装を整え、明るく撮る。この3つを外さなければ十分です。
サイズと基本ルール
縦4cm×横3cmが標準です
履歴書用の証明写真は縦40mm×横30mmが標準です。この比率は4:3で、証明写真機の「履歴書・パスポート用」の設定がこれにあたります。
サイズが合っていないと、枠からはみ出すか、枠のなかに余白ができます。どちらも見た目で分かるため、最初から正しいサイズで用意してください。他のサイズの写真をはさみで切って合わせるのは避けます。顔の位置がずれ、切り口も目立ちます。サイズの細かい決まりとデータの場合の画素数は証明写真のサイズで解説しています。
撮影から3か月以内が目安
「3か月以内」は法律で決まったものではなく、慣習上の目安です。ただし、髪型や髪色が写真と大きく違うと、面接で会ったときに別人の印象になります。いまの自分と見た目が一致していることが実質的な基準だと考えてください。使い回すときの条件は証明写真の使い回しで解説しています。
顔の大きさと位置
- 頭のてっぺんから顎までが、写真の縦の7割程度
- 頭の上に少し余白(5mm前後)
- 胸から上が入る(バストアップ)
- 顔が中央にあり、傾いていない
顔が小さすぎると表情が読み取れず、大きすぎると圧迫感が出ます。証明写真機なら自動で調整されるので、自分で撮る場合だけ意識してください。
服装
基本はスーツです
新卒・転職を問わず、スーツが基本です。上半身しか写りませんが、ジャケットの有無は印象を大きく変えます。色の選び方や私服でよい場合は証明写真の服装で解説しています。
| 項目 | 基本 |
|---|---|
| ジャケット | 黒・濃紺・チャコールグレーの無地 |
| シャツ・ブラウス | 白の無地。襟にアイロンをかける |
| ネクタイ | 無地か細かい柄。派手な色は避ける |
| ボタン | ジャケットの第1ボタンは留める |
撮影の直前にジャケットの肩のラインを整え、襟が浮いていないか確認してください。写真では、シャツの襟の乱れが想像以上に目立ちます。
アルバイト・パートの応募
スーツでなくても構いません。襟のあるシャツやブラウス、無地のカットソーなど、清潔感のある服装であれば十分です。ただしTシャツ、パーカー、キャミソールは避けます。応募先が飲食や接客なら、明るい印象になる色を選ぶとよいでしょう。
髪型・メイク・眼鏡
- 前髪は目にかからないようにします。眉が見えると表情が明るく見えます。
- 長い髪は、顔まわりがすっきりするようにまとめるか、耳にかけます。
- メイクは普段より少しはっきりめにすると、写真で沈みません。
- 眼鏡は普段かけているならかけたままで構いません。レンズに照明が反射していないかだけ確認してください。反射している場合は、顎を少し引くと消えます。
- 大ぶりのアクセサリーは外します。
表情と姿勢
口は閉じ、口角を少し上げます。歯を見せて笑う必要はありません。背筋を伸ばし、顎を軽く引きます。顎を引きすぎると上目遣いになるので、鏡で確認してから撮ってください。
どこで撮るか
| 方法 | 向いている場合 | 注意点 |
|---|---|---|
| 写真館・スタジオ | 仕上がりを最優先したい。転職・新卒の本命 | 予約が必要。費用と時間がかかる |
| 証明写真機(スピード写真) | すぐ必要。費用を抑えたい | 撮り直しの回数に制限がある。データ受け取り対応の機種か確認 |
| スマートフォンで自分で撮る | データで提出する。何度も撮り直したい | 背景・明るさ・傾きを自分で管理する必要がある |
データで提出する応募が増えているので、撮影の時点でデータを残せるかどうかを先に確認しておくと後が楽です。紙の写真しかない場合、スキャンする工程が増えます。
スマートフォンで撮るときのコツ
- 背景:白い壁の前に立ちます。壁との距離を50cmほど空けると、影が背景に落ちません。
- 光:昼間、窓に向かって立ちます。逆光にしないでください。顔が暗くなります。
- 高さ:カメラを目の高さに置きます。手で持つと下から煽ることになり、印象が変わります。台に置くか、誰かに撮ってもらってください。
- 距離:近づきすぎると顔がゆがみます。少し離れて撮り、あとで切り抜きます。
- インカメラ:画質が落ちるので、可能ならアウトカメラで撮ってもらいます。
撮影の前に済ませておくこと
撮ってから直せないものが多いので、順番が大事です。
前日までに
- 髪を切る:直前だと切りたてが不自然に見えることがあります。数日前が無難です。
- スーツをかける:肩と襟のしわは写真ではっきり出ます。
- シャツにアイロンをかける:襟の折り目が甘いと、だらしなく見えます。
- 爪や髭を整える:手は写りませんが、髭の剃り残しは写ります。
当日、撮る直前に
- 鏡でジャケットの肩のラインを整えます。
- シャツの襟がジャケットから均等に出ているか確認します。
- 前髪が目にかかっていないか、寝ぐせがないか見ます。
- ネクタイの結び目が中央にあるか、緩んでいないか確認します。
- 眼鏡をかけるなら、レンズの汚れを拭きます。
証明写真機では、この確認を座ってからでは間に合いません。入る前に済ませてください。
写真の印象を決める3つの要素
①明るさ
いちばん効きます。顔が暗いと、それだけで沈んだ印象になります。逆光を避け、正面か斜め前から光が当たる位置で撮ってください。自宅で撮るなら、昼間に窓へ向かって立つのが手軽です。
②カメラの高さ
カメラは目の高さに置きます。下から撮ると顎が強調され、上から撮ると上目遣いになります。スマートフォンを手で持って自撮りすると、ほぼ必ずどちらかになります。台に置くか、人に撮ってもらってください。自分で撮る手順はスマホで証明写真を撮る方法で解説しています。
③背景
白、薄いグレー、薄い水色のいずれかで、無地であること。壁から50cmほど離れて立つと、背後に影が落ちません。背景に物やドアの枠が写り込んでいる写真は、証明写真として使えません。色ごとの向き不向きは証明写真の背景で解説しています。
撮影方法の費用と時間
| 方法 | 費用の目安 | かかる時間 | データ |
|---|---|---|---|
| 写真館・スタジオ | 数千円 | 予約+30分〜1時間 | 受け取れることが多い |
| 証明写真機 | 千円前後 | 5〜10分 | 対応機種のみ |
| スマートフォン | 0円 | 10分程度 | そのままデータ |
費用と仕上がりは概ね比例します。本命の応募や、写真が印象を左右する職種(接客・営業・受付など)では写真館を選ぶ価値があります。応募数が多い場合は、1回撮ってデータで持っておけば何社にも使えます。
加工はどこまで許されるか
判断の基準は1つです。面接で会ったときに同じ人だと分かること。
| 許容される | 避けるべき |
|---|---|
| 明るさ・コントラストの調整 | 目や輪郭の形を変える |
| 背景の色ムラや影の除去 | 肌を過度になめらかにする |
| 肌の色味を自然に整える | 顔を小さくする、鼻を高くする |
| ほこりや傷の除去 | 髪型を大きく変える |
加工しすぎた写真は、面接で本人と一致せず、かえって印象を落とします。整えるのは光と色までと考えてください。
Rirekisyでは、スマートフォンで撮った写真を取り込んでAIで加工できます。スーツ着用・薄い水色背景・ライティング補正を施した証明写真になり、顔そのものは変更しません。写真館へ行く時間が取れないときや、手元にスーツ姿の写真がないときの選択肢になります。
紙に貼る場合
- 裏面に氏名を書きます。油性のボールペンで軽く書きます。強く書くと表に跡が出ます。撮影日も添えておくと、あとで使い回しを防げます。
- 枠に合わせてまっすぐ貼ります。傾いていると目立ちます。
- のりはスティックのりか写真用の両面テープを使います。液体のりは紙が波打ちます。セロハンテープやホチキスは使いません。
- 貼るのは、他の欄をすべて書き終えてからにします。書き損じて用紙を替えることがあるためです。
裏面に氏名を書くのは、剥がれてしまったときに誰の写真か分かるようにするためです。応募者が多い企業では、実際に剥がれた写真が出てきます。
データで提出する場合
整えること
- 比率を4:3にして切り抜きます。枠に合わせて引き伸ばすと顔が横に広がります。縦横の比率は固定したまま拡大縮小してください。
- ファイル形式はJPEGが無難です。
- 解像度は、印刷されることを考えて縦500ピクセル程度以上あれば十分です。
- ファイルサイズが大きすぎると、応募フォームの容量上限に引っかかります。数百KB程度に収めておくと安全です。
裏書きは不要です
データで提出する場合、裏面に氏名を書く作法は関係ありません。代わりに、履歴書のファイル名に氏名を入れておきます。写真だけを別ファイルで送るよう指示された場合は、写真のファイル名にも氏名を入れてください。
やってしまいがちな失敗
| 失敗 | どうなるか |
|---|---|
| 私服のスナップを切り抜く | 背景に物や他人が写り、すぐ分かる |
| 逆光で撮る | 顔が暗くなり、表情が読めない |
| マスクを外し忘れる | 証明写真として使えない |
| 前回使った写真を剥がして使い回す | のり跡と傷みが残る。撮り直す |
| 白黒で撮る | 指定がなければカラーが標準 |
| 枠に合わせて引き伸ばす | 顔の比率が崩れる |
| 印刷後に貼り忘れる | 写真欄が空白のまま提出される |
よくある質問
Q. 証明写真の背景は何色がよいですか
白、薄いグレー、薄い水色のいずれかが一般的です。応募先から指定がなければどれでも構いません。顔が明るく見える色を選んでください。柄物や濃い色は避けます。
Q. 写真は貼らなくてもよいですか
写真欄がある様式なら貼ります。空欄で出すと、用意していないと受け取られます。どうしても間に合わない場合は、応募先に事情を伝えて指示を仰いでください。
Q. 髪を染めていますが、黒に戻すべきですか
応募先の業種によります。写真と面接時の見た目が一致していることのほうが重要なので、写真だけ黒くして面接で明るい髪、という状態は避けてください。落ち着いた色にするなら、写真を撮る前に済ませます。
Q. 眼鏡をかけた写真とかけない写真、どちらがよいですか
普段かけているならかけたままで構いません。面接でかけている状態と揃えてください。レンズの反射だけ確認します。
Q. 同じ写真を複数の会社に使ってもよいですか
データであれば問題ありません。同じデータから必要な枚数を出せます。紙の場合も、撮影から3か月以内で、剥がして使い回すのでなければ構いません。
Q. 履歴書をパソコンで作る場合、写真はどう入れますか
写真データを取り込んで、様式の写真欄に貼り込みます。Rirekisyの場合は基本情報の画面から写真をアップロードすると、出力するPDFの写真欄に収まります。紙に貼る作業そのものが不要になるので、印刷して提出する場合も、印刷した時点で写真入りの状態になります。
Q. 証明写真は何枚用意すればよいですか
紙で用意する場合、証明写真機では1回の撮影で4枚から6枚が出ます。応募が複数あるなら、この1シートで足ります。データがあれば必要なだけ出力できるので、応募数が多い場合はデータで持っておくほうが確実です。
Q. 前髪で眉が隠れています。撮り直すべきですか
眉が見えたほうが表情は明るく見えますが、それだけで撮り直す必要はありません。ただし目にかかっている場合は、暗い印象になるので分けるか留めてください。
Q. 写真の裏に書く撮影日は必須ですか
必須ではありません。氏名が書いてあれば十分です。撮影日を添えるのは、あとで自分が「いつ撮った写真か」を確認するためです。
Q. 証明写真機で撮ったデータの受け取り方が分かりません
機種によって異なります。撮影後に表示されるコードを専用のサイトやアプリに入力してダウンロードする形が一般的です。データが必要な場合は、撮影の前に対応機種かどうかを確認してください。
Q. スーツを持っていません
アルバイト・パートの応募なら、襟のあるシャツやブラウスで構いません。正社員の応募で用意が難しい場合は、ジャケットだけでも印象が変わります。Rirekisyの写真加工を使えば、スーツ姿でない写真からでもスーツ着用の証明写真を作れます(顔は変えません)。
Q. 写真だけ先に用意しておいたほうがよいですか
順番はどちらでも構いません。ただし写真を撮りに行く時間が取れずに応募が止まることがあるので、先に内容を埋めてしまい、写真は後から入れる進め方のほうが止まりにくくなります。データで作る場合はこの順番にできます。
Q. 履歴書の写真欄のサイズが4cm×3cmではありません
様式によっては縦36mm×横24mmなど、少し小さいものがあります。枠に印字されているサイズに合わせてください。大きい写真をはさみで切って合わせるより、そのサイズで撮り直すか、データから出力し直すほうがきれいに収まります。
Q. 写真を貼る位置がずれてしまいました
貼り直すと紙が傷むので、大きくずれている場合は用紙を替えます。データで作っていれば、写真の位置を直して印刷し直すだけで済みます。貼る作業そのものをなくせるのが、データで作る利点の1つです。
Q. 応募先から「写真不要」と言われました
その指示に従って構いません。写真欄がある様式でも空欄で提出できます。ただし念のため、指示の文面を残しておいてください。