公開日:2026年10月26日
長所は思いつかない、短所は書くと不利になりそう。長所・短所の欄は、手が止まりやすい欄の1つです。読み手が知りたいのは、立派な性格かどうかではありません。自分のことを正しくつかみ、仕事の中でどう付き合っているかです。
結論:長所は場面で示し、短所は付き合い方まで書きます
長所・短所の欄で見られているのは、性格がよいかどうかではなく、自分のことを正しくつかめているかです。自分の得意と苦手が分かっている人は、仕事の中でも自分で工夫ができると読まれます。
- 長所:1つに絞り、実際にそれが出た場面を添えます。
- 短所:正直に1つ書き、仕事の中で気をつけていることを添えます。
長所・短所の欄がある様式、ない様式
厚生労働省の履歴書様式例には、長所・短所の欄はありません。市販の様式や、応募先が指定する様式の中に、「長所・短所」や「性格」の欄があるものがあります。
欄がない様式を使う場合、長所・短所を書き足す必要はありません。長所は、志望動機・アピールの欄や自己PRで伝えられます。自己PRの書き方は、履歴書の自己PRの書き方で解説しています。短所は、面接で聞かれたときに答えられるよう、この記事の考え方で準備しておきます。
長所の書き方
1つに絞ります
「明るく、責任感があり、粘り強い」と並べると、どれも印象に残りません。応募先の仕事でいちばん役に立つものを1つ選びます。
それが出た場面を添えます
「責任感があります」と書くだけでは、誰にでも書ける一言です。それが実際に出た場面を1つ添えると、読み手が働く姿を思い浮かべられます。
× 責任感が強いです。 ○ 任された仕事は最後までやり切ります。アルバイト先で閉店後の売上の締めを任されてから2年間、金額の合わない日を出さずに続けました。
場面は、大きな実績である必要はありません。毎日の仕事の中で続けてきたことで十分です。
短所の書き方
正直に1つ書きます
短所は、本当に自分に当てはまるものを書きます。作った短所は、面接で深く聞かれたときに話が続きません。
気をつけていることを添えます
短所だけを書いて終えると、ただの弱点になります。その短所と、仕事の中でどう付き合っているかを1文添えます。直っていなくても構いません。気づいていて、手を打っていることが伝われば足ります。
× 心配性なところがあります。 ○ 心配性で、一度確かめたことをもう一度確かめたくなります。時間をかけすぎないよう、確かめる項目を先に書き出し、それだけを見るようにしています。
避けたほうがよい短所
| 避けたい書き方 | 理由 |
|---|---|
| 「短所はありません」 | 自分のことが見えていないと読まれる |
| 応募先の仕事に欠かせない力の欠如(経理に応募して「数字が苦手」など) | 仕事を任せられないと判断される |
| 時間や約束にかかわること(「朝が弱く遅刻しがち」など) | 働くうえでの前提が守れないと読まれる |
| 短所に見せかけた長所(「頑張りすぎてしまう」など) | 問いをかわしたように読まれる |
長所と短所は、裏と表で組み合わせます
長所と短所は、同じ性格の表と裏であることが多くあります。裏表になる組み合わせを選ぶと、話に筋が通ります。長所と短所がばらばらだと、どちらかが作ったものに見えやすくなります。
| 長所 | 裏返すと出る短所 |
|---|---|
| 慎重で、ミスが少ない | 決めるまでに時間がかかる |
| 行動が早い | 確かめる前に動いてしまうことがある |
| 人に合わせられる | 自分の意見を後回しにしがち |
| 粘り強い | 引き際を見誤ることがある |
| 丁寧に仕上げる | 仕事が遅くなることがある |
| 責任感が強い | 人に頼るのが苦手 |
例文
販売・接客に応募する場合
【長所】 人の話を最後まで聞けるところです。前のアルバイト先では、お客様の探している商品を言葉から絞り込み、「話しやすい」と指名で声をかけていただくことがありました。 【短所】 人に合わせすぎて、自分の意見を後回しにしてしまうことがあります。店の打ち合わせでは、話す前に自分の考えを一言メモにし、必ず1つは伝えるようにしています。
事務に応募する場合
【長所】 細かいところまで確かめる慎重さです。前職では請求書の作成を担当し、送る前に金額と宛先を照らし合わせる手順を自分で決めて、3年間、差し戻しを出しませんでした。 【短所】 慎重な分、決めるまでに時間がかかることがあります。期限のある仕事は、確かめる時間を先に予定に入れ、締め切りの前日には手を離すようにしています。
倉庫・製造に応募する場合
【長所】 同じ作業を、質を落とさずに続けられるところです。物流倉庫での検品の仕事を3年間続け、繁忙期も手順を省かずに作業しました。 【短所】 人に頼るのが苦手で、一人で抱え込むことがあります。作業が遅れそうなときは、早めに班長に伝えることを決めごとにしています。
面接でも同じ話をします
長所・短所は、面接でもよく聞かれます。履歴書に書いた内容と、面接で話す内容は揃えてください。書類では1つの場面しか書けなくても、面接では「ほかにはどんなときに」と聞かれることがあります。同じ長所が出た場面を、もう1つ用意しておくと、落ち着いて答えられます。
Rirekisyで作る場合
Rirekisyの履歴書は、厚生労働省の様式例に沿っているため、長所・短所の欄はありません。長所は「志望の動機・特技・アピール」の欄に、志望動機に続けて書けます。この欄は、志望動機・特技・好きな学科・アピールポイントなどをまとめて書く欄です。
職務経歴書を一緒に出す場合は、長所を職務経歴書の自己PRに書く方法もあります。履歴書と職務経歴書で同じ長所を伝えるときは、同じ文を繰り返さず、書類ごとに書き分けてください。考え方は、履歴書と職務経歴書の自己PRは同じでいい?で解説しています。
よくある質問
Q. 長所が思いつきません
人から言われたことを思い出してください。「仕事が丁寧だね」「よく気がつくね」のように、何気なく言われた一言が長所の手がかりになります。自分で続けてきたこと(遅刻をしない、頼まれたことを忘れない)も長所です。
Q. 短所を書くと不利になりませんか
短所があること自体で、不採用になることはまずありません。不利になるのは、短所を書かない、または仕事に欠かせない力が欠けていると読まれる書き方をした場合です。
Q. 欄が小さくて、場面まで書けません
欄が小さければ、長所・短所をそれぞれ1文にまとめます。場面は、面接で話す材料として取っておきます。
Q. 「性格」の欄は、長所・短所と同じように書けばよいですか
同じ考え方で書けます。自分の性格を一言で表し、それが仕事でどう出るかを添えてください。