公開日:2026年9月4日

「履歴書は二つ折り、三つ折りはNG」という説明をよく見かけます。ただ、これだけでは、パソコンで作ってA4に2枚印刷した履歴書をどうすればよいのかが分かりません。折り方の話は、もともとの用紙の形と、どの封筒に入れるかが決まって初めて答えが出ます。順に整理していきます。
結論:新しい折り目は付けないのが基本です
先に結論を書きます。応募書類は、折らずに送るのが最も丁寧な形です。A4がそのまま入る封筒(角形2号)を選べば、折る必要はありません。
折り目のない書類が望ましいのは、見た目の問題だけではありません。応募書類はスキャンして社内で共有されることがあり、折り目の線が影になって読みにくくなります。また、複数人で回覧するときに、折り癖のある紙は扱いにくくなります。
「二つ折りが基本」と言われるのは、もともとの折り目のことです
ここが混乱しやすいところです。文具店やコンビニで売られている履歴書は、A3の用紙が最初から真ん中で二つ折りにされた状態で入っています。開くとA3、閉じるとA4です。
この履歴書を郵送するときは、もともとの折り目のまま(=A4サイズの状態で)封筒に入れます。これが「二つ折りが基本」と言われている中身です。新しく折るのではなく、すでにある折り目をそのまま使うという話であって、A4の紙を半分に折れという意味ではありません。
パソコンで作った履歴書は事情が違います
厚生労働省の様式例は、A4で2ページ分の内容です。パソコンで作って印刷する場合、次の2通りになります。
| 印刷の仕方 | できあがる形 | 折り方 |
|---|---|---|
| A3用紙1枚に見開きで印刷 | 市販の履歴書と同じ形 | 真ん中で二つ折り(=A4サイズ) |
| A4用紙2枚に印刷 | A4が2枚 | 折らない |
A4を2枚で作った場合、そこに折り目を入れる理由はありません。2枚を重ねて、折らずに封筒へ入れます。「履歴書は二つ折り」という言葉に引っ張られてA4を半分に折る必要はありません。
折らずに送るための封筒選び
角形2号を選びます
応募書類の郵送で標準的に使われるのが角形2号(240×332mm)です。A4が余裕をもって入り、クリアファイルごと入れられます。
| 封筒 | サイズ | A4の扱い | 応募書類での可否 |
|---|---|---|---|
| 角形2号 | 240×332mm | 折らずに入る(クリアファイルも可) | 推奨 |
| 角形A4号 | 228×312mm | 折らずに入る | 可 |
| 長形3号 | 120×235mm | 三つ折りが必要 | やむを得ない場合のみ |
| 長形4号 | 90×205mm | 四つ折り以上が必要 | 使わない |
色は白でも茶色(クラフト)でも構いません。白のほうが宛名が読みやすく、書類らしい体裁になります。中身が透けるほど薄い封筒は避けてください。
A3の履歴書を送る場合も角形2号です
A3を二つ折りにするとA4サイズになるので、そのまま角形2号に入ります。折り目をさらに増やす必要はありません。
それでも折る必要があるとき
三つ折りが許容される場面
三つ折りが絶対にいけないわけではありません。次のような場合は、三つ折りにしても問題として扱われないのが実情です。
- 応募先から返信用封筒(長形3号)が同封されていた場合。指定された封筒に合わせるので、三つ折りにします。
- 応募書類ではなく、添え状や礼状など1枚の手紙を送る場合。もともと長形封筒で送るものです。
- 手元に角形2号がなく、その日のうちに出さなければ締切に間に合わない場合。折り目があることより、締切を過ぎることのほうが不利です。
逆に、角形2号が用意できるのにあえて三つ折りにする理由はありません。コンビニや100円ショップで手に入ります。
三つ折りの手順
三つ折りにするときは、開いた相手が読み始めの面をすぐ見られる形にします。
- 書類を文字が書いてある面を上にして、机に置きます。
- 下から3分の1を上に折り上げます。
- 上から3分の1を、いま折った部分にかぶせるように折り下げます。
- 折り上がったとき、いちばん外側に来るのが書類の下側になります。
この折り方だと、封筒から出して開いたときに、書類の上(氏名や表題のある側)が最初に現れます。逆向きに折ると、開いた人が上下を持ち替えることになります。
折るときにやってはいけないこと
- 写真の上に折り目を入れる。証明写真を折ってしまうと、貼り直しになります。折る位置を先に確認してください。
- 折り目がずれたまま無理に押さえる。端を合わせてから折ります。折り直すと二重の線が付きます。
- 四つ折り以上にする。封筒に入らないからといって、これ以上折るのは避けてください。封筒を買い直すほうが早いです。
- 職務経歴書だけ折り方を変える。同封する書類は同じ折り方で揃えます。
封筒への入れ方
重ねる順番
クリアファイルに、上から次の順で重ねます。読む側が手に取った順に読み進められる並びです。
- 送付状(添え状)
- 履歴書
- 職務経歴書
- 応募先から指定されたその他の書類
履歴書がA4で2枚に分かれている場合は、1ページ目・2ページ目の順に重ね、クリップやホチキスで留めずにそのまま入れます。留め具は、スキャンするときに外す手間になります。
向き
クリアファイルごと封筒に入れます。このとき、書類の表面が封筒の表側(宛名を書いた面)を向くようにします。封筒を開けた人が、書類を取り出してそのまま読める向きです。
三つ折りにした場合は、折り上がったときに上に来る面(=書類の上側)が封筒の口の側になるように入れます。
クリアファイルは必要ですか
入れておくことをおすすめします。理由は3つあります。
- 配送中に封筒の角が折れても、中の書類が守られます。
- 雨に濡れた場合の保険になります。
- 受け取った側が、書類をまとめて扱えます。
色付きや柄入りのファイルは避け、透明のものを使ってください。
封筒の書き方
表面
- 右側に郵便番号と住所を書きます。都道府県から書き、ビル名や階数も省略しません。
- 中央に会社名を書きます。「(株)」ではなく「株式会社」と正式名称で書きます。
- 会社名の下に部署名、担当者名を書きます。会社・部署宛なら「御中」、個人宛なら「様」です。両方は付けません。
- 左下に赤い字で「応募書類在中」と書き、定規を使って四角く囲みます。
「応募書類在中」は、担当部署へ振り分けてもらうための表示です。求人票に「履歴書在中」と書くよう指定があればそちらに合わせますが、指定がなければ、履歴書以外も同封するので「応募書類在中」のほうが実態に合います。
裏面
- 左下(または中央下)に、自分の郵便番号・住所・氏名を書きます。
- 封をしたら、閉じ目の中央に「〆」と書きます。テープで留めた場合も同じです。
- 投函日を書き添える形もありますが、必須ではありません。
筆記具
黒のボールペンか黒のサインペンを使います。「応募書類在中」だけが赤です。鉛筆や消せるボールペンは使いません。宛名の文字は、封筒の大きさに対して小さすぎると読みにくいので、はっきりと大きめに書きます。
同封する書類は、折り方を揃えます
封筒に入れるのは履歴書だけではありません。送付状、職務経歴書、応募先から指定された書類が一緒に入ります。これらはすべて同じ扱いにします。送付状そのものの書き方は送付状の書き方で解説しています。
- 履歴書を折らずに送るなら、送付状も職務経歴書も折りません。
- 三つ折りにするなら、全部を重ねた状態でまとめて三つ折りにします。1枚ずつ折って重ねると、厚みで折り目がずれます。
送付状だけ折られていない、職務経歴書だけ折り目が2本ある、といった状態は、順番に入れ直した跡として残ります。まとめて折り、まとめてクリアファイルに入れるのが手順としても早く済みます。
A4を2枚で送るときによくある迷い
ホチキスやクリップで留めるべきですか
留めません。受け取った側は、応募書類をスキャンして社内で共有することがあります。ホチキスは外す手間になり、外した穴が残ります。クリップも同様で、複数の応募者ぶんが積み重なると外れて混ざります。
クリアファイルに重ねて入れれば、順番はそのまま保たれます。留め具は必要ありません。
ページ番号は振るべきですか
履歴書には振りません。様式に番号を書く場所がなく、2枚がひと組であることは見れば分かります。
職務経歴書が3枚以上になる場合は、右下に「1/3」のようにページ番号を入れておくと、順番が入れ替わったときに戻せます。ただし2枚までなら不要です。
両面印刷にしてもよいですか
片面印刷にしてください。両面にすると、スキャンや複写のときに裏面が読み落とされることがあります。用紙を節約する場面ではありません。
2枚目に氏名を書いたほうがよいですか
厚生労働省の様式例では、2ページ目にも氏名を書く欄が設けられているわけではありません。様式のとおりに作れば、書き足す必要はありません。バラバラになることが心配であれば、クリアファイルに入れることで対処します。
封をする前の最終確認
| 確認する項目 | 見るところ |
|---|---|
| 書類が全部そろっている | 送付状・履歴書・職務経歴書・指定書類 |
| 順番が正しい | 上から送付状、履歴書、職務経歴書 |
| 折り目が写真にかかっていない | 証明写真の位置 |
| 書類の向きが正しい | 封筒の表側に書類の表面が向いている |
| クリアファイルに入っている | 透明・無地のもの |
| 宛名が正しい | 会社名は正式名称、「御中」と「様」を併用していない |
| 「応募書類在中」が赤字で入っている | 表面の左下・四角で囲む |
| 差出人が書いてある | 裏面の郵便番号・住所・氏名 |
| 封の「〆」が書いてある | 裏面の閉じ目 |
| 料金が足りている | 郵便局の窓口で量る |
この確認は、封をする前に行ってください。封をしたあとに気づくと、開け直した跡が残った封筒で送るか、封筒を買い直すことになります。
手渡しの場合の扱い
面接に持参する場合は、折らずにクリアファイルへ入れ、封をしていない封筒に入れて持ち運びます。封筒に宛名は書きません。面接での渡し方は履歴書の提出マナーで解説しています。
渡すときは封筒から書類を出し、相手から見て文字が正しい向きになるように、両手で差し出します。封筒はそのまま自分のカバンにしまいます。
カバンの中で書類が折れないよう、A4が入る大きさのカバンを選んでください。書類を折って持ち運ぶのは、折らずに送ることを避ける理由と同じで、避けるほうが無難です。
返信用封筒を同封するよう言われたとき
選考結果や書類の返却のために、返信用封筒を同封するよう指示されることがあります。このときの折り方は、履歴書本体とは別に考えます。
- 返信用封筒には、自分の郵便番号・住所・氏名を書き、氏名の下に「行」と書きます。「様」ではありません。受け取った側が「行」を消して「様」に書き換えます。
- 切手を貼っておきます。返却される書類の重さを見込んだ料金にします。
- 返信用封筒が角形2号の場合は、三つ折りにして同封して構いません。返信用封筒は書類ではないので、折り目が付いても問題ありません。
- 指定されたサイズがあればそれに従います。指定がなければ、返却される書類が折られずに戻る大きさを選びます。
返信用封筒を三つ折りにするときは、応募書類とは別に折り、クリアファイルの外側(封筒との間)に入れます。書類と一緒に折ってしまわないよう気をつけてください。
よくある質問
Q. 市販の履歴書を、開いたA3の状態のまま送ってもよいですか
もともと二つ折りで販売されている以上、折り目のない状態には戻りません。折り目に沿って畳んだA4の状態で角形2号に入れてください。A3が入る封筒(角形0号など)を探す必要はありません。
Q. 折り目が付いてしまいました。印刷し直すべきですか
パソコンで作ったものなら、印刷し直すのが確実です。手書きの場合は、折り目の位置と深さによります。文字が読める程度の軽い折れなら、そのまま送っても選考に影響することはまずありません。写真の上に折り目が入った場合は作り直してください。
Q. 履歴書と職務経歴書で紙のサイズが違います
職務経歴書はA4で作るのが一般的です。履歴書がA3見開き(畳んでA4)なら、畳んだ状態で両方ともA4になるので揃います。サイズが揃っていれば問題ありません。
Q. 封筒に入れたあと、書類の向きを確認するにはどうすればよいですか
封をする前に、封筒の口から中をのぞいて、書類の上側が見えているかを確認します。確認してから封をする順番にしてください。封をしたあとで開け直すと、封筒が傷みます。
Q. 封筒が手元にありません。コンビニで買えますか
角形2号は、コンビニ、100円ショップ、文具店で扱っています。100円ショップでは複数枚入りで売られていることが多く、書き損じたときの予備にもなります。あわせてクリアファイルも買えます。
Q. 履歴書だけ送る場合も、送付状は要りますか
郵送するなら入れておくのが作法です。何を何枚送ったのかを伝える書類なので、履歴書1枚だけでも役割は変わりません。送付状はA4で作り、履歴書と同じ折り方にします。
Q. 折り目を付けないよう厚紙を入れてもよいですか
不要です。クリアファイルに入れておけば、通常の配送で折れることはまずありません。厚紙を入れると重さと厚みが増し、郵便料金の区分が変わることがあります。
Q. クリアファイルに入れると厚くなって料金が上がりませんか
クリアファイル1枚で郵便料金の区分が変わることは、通常はありません。角形2号は定形外郵便として重さで料金が決まるため、心配であれば郵便局の窓口で量ってもらってください。窓口で差し出せば、料金不足で返送される心配もなくなります。