公開日:2026年9月8日

送付状は、応募書類を郵送するときに一番上に重ねる1枚です。決まった型があるので、覚えてしまえば毎回5分で作れます。この記事では、要る場面と要らない場面を分けたうえで、そのまま使える形の例文まで並べていきます。
送付状が要る場面、要らない場面
| 提出方法 | 送付状 | 備考 |
|---|---|---|
| 郵送 | 付ける | ビジネス文書として一般的な作法 |
| メール | 不要 | メールの本文が送付状の役割を果たす |
| 応募フォームからアップロード | 不要 | 指定された書類だけを送る |
| 面接に持参 | 原則不要 | その場で手渡すため。郵送の代わりに置いていく場合は付ける |
なくても書類は受け付けられます
送付状がないという理由で選考から外れることは、まずありません。ただし郵送では、封筒を開けた人が誰から何が届いたのかをひと目で判断できるようにするための書類です。付けておくほうが扱いやすくなります。
指定があるときは、それに従います
「送付状は不要」と書かれている場合は付けないでください。書類の枚数や種類を指定している応募先では、指定外のものを増やさないほうが確実です。
送付状の構成
並び順は決まっています。この順番を崩さないでください。
| 順番 | 要素 | 位置 |
|---|---|---|
| 1 | 日付(提出日・投函日) | 右寄せ |
| 2 | 宛名(会社名・部署名・担当者名) | 左寄せ |
| 3 | 自分の情報(住所・氏名・電話・メール) | 右寄せ |
| 4 | 件名 | 中央 |
| 5 | 頭語・あいさつ・本文 | 左寄せ |
| 6 | 結語 | 右寄せ |
| 7 | 記書き(同封書類の一覧) | 中央に「記」、内容は左 |
| 8 | 以上 | 右寄せ |
頭語と結語は組で使います
「拝啓」で始めたら「敬具」で閉じます。組み合わせを間違えないでください。
| 頭語 | 結語 | 使う場面 |
|---|---|---|
| 拝啓 | 敬具 | 一般的な応募書類 |
| 謹啓 | 謹白 | より改まった場面 |
宛名の敬称
- 会社・部署宛て:御中(例:株式会社○○ 人事部 御中)
- 個人宛て:様(例:株式会社○○ 人事部 採用ご担当 山田様)
- 担当者名が分からない場合:採用ご担当者様
「御中」と「様」は重ねません。「人事部御中 山田様」は誤りです。
そのまま使える例文
転職(正社員)の応募
令和8年9月7日 株式会社○○ 人事部 採用ご担当者様 〒000-0000 東京都○○区○○1-2-3 氏名 ○○ ○○ 電話 000-0000-0000 メール example@example.com 応募書類の送付について 拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。 このたび、貴社の営業職の求人に応募いたしたく、応募書類をお送りいたします。 前職では法人向けの提案営業を5年間担当し、既存のお客様への深耕を中心に取り組んでまいりました。貴社でもこの経験を活かし、着実に成果を積み上げてまいりたいと考えております。 ご多忙のところ恐れ入りますが、ご検討のほどよろしくお願い申し上げます。 敬具 記 1.履歴書 1通 2.職務経歴書 1通 以上
アルバイト・パートの応募
アルバイトの応募では、ここまで形式ばった書き方でなくて構いません。要点だけを短くまとめます。
令和8年9月7日 ○○店 採用ご担当者様 氏名 ○○ ○○ 電話 000-0000-0000 拝啓 貴店ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。 先日お電話でご案内いただきました、ホールスタッフの募集に応募いたしたく、履歴書をお送りいたします。 平日の夕方と土日に勤務が可能です。ご検討のほどよろしくお願い申し上げます。 敬具 記 1.履歴書 1通 以上
返信用封筒が同封されていた場合
指定の封筒で返送する場合も、送付状は付けます。本文で、指定に沿って返送した旨を一言添えてください。
ご送付いただきました返信用封筒にて、応募書類をお送りいたします。
本文で書く内容
3つだけ書けば足ります
- どの求人に応募するのか(職種名)
- 自分の経験を一言で(2〜3行まで)
- 検討のお願い
送付状は自己PRの場ではありません。長く書くほど、履歴書と職務経歴書を読む前に読み疲れさせます。全体で1枚に収めてください。
志望動機は書きません
志望動機は履歴書に書きます。送付状に同じことを書くと、内容が重複します。経験の要約を2〜3行添える程度にとどめてください。
体裁の決まりごと
- 用紙はA4・1枚。2枚にはしません。
- 縦書きにはしません。横書きです。
- パソコンで作成して問題ありません。手書きの指定がある場合のみ手書きにします。
- 書体は明朝体などの読みやすいもの。文字サイズは10.5〜11ポイントが目安です。
- 会社名は略しません。「(株)」ではなく「株式会社」と書きます。
- 捺印は不要です。
日付は投函日に合わせます
履歴書の日付と送付状の日付は、そろえてください。片方だけ古いと、使い回しに見えます。
メールで送る場合
メールでは送付状のファイルを別に添付しません。メールの本文が送付状の役割を果たします。件名と本文の例は履歴書の提出マナーで解説しています。
件名:営業職応募の件(○○ ○○) 株式会社○○ 人事部 採用ご担当者様 はじめてご連絡いたします。○○ ○○と申します。 貴社の営業職の求人を拝見し、応募いたしたくご連絡いたしました。 履歴書と職務経歴書を添付いたしますので、ご確認いただけますと幸いです。 前職では法人向けの提案営業を5年間担当しておりました。 貴社でも、既存のお客様との関係を積み上げる仕事に取り組みたいと考えております。 お忙しいところ恐れ入りますが、ご検討のほどよろしくお願い申し上げます。 ―――――――――――― 氏名 ○○ ○○ 電話 000-0000-0000 メール example@example.com ――――――――――――
件名は用件と名前を入れます
「はじめまして」「応募の件」だけでは、受信箱で埋もれます。職種名と氏名を入れてください。
書く前に確認しておくこと
会社名の正式な表記
「株式会社」が社名の前に付くか後ろに付くかは会社ごとに違います。求人票の表記ではなく、応募先の公式サイトの会社概要か、登記されている商号で確認してください。ここを間違えると、書類の中身を読む前の段階で雑な印象を与えます。
部署名と担当者名
求人票や応募の案内に部署名が書かれていれば、それをそのまま使います。「人事部」「人材開発部」「総務部」など、会社によって呼び方が違うため、こちらで補わないでください。担当者名が分かる場合は、名字だけでなくフルネームの表記を確認します。
応募する職種の名称
同じ会社が複数の職種を同時に募集していることがあります。送付状に職種名が書かれていないと、どの募集への応募か分からず、確認の手間をかけることになります。求人票に書かれている職種名を、そのまま写してください。募集番号がある場合はそれも添えます。
締切と、到着までの日数
「必着」と「消印有効」では、投函すべき日が変わります。必着であれば、余裕をみて2〜3日前には投函してください。送付状の日付は投函日に合わせるので、この確認を先に済ませておくと、日付を書き直さずに済みます。
同封する書類が複数あるとき
記書きは、実際に入れたものと一致させます
記書きは、封筒の中身の一覧です。ここに書いた書類が入っていないと、受け取った側は不足として扱います。封をする前に、記書きを読みながら中身を1点ずつ確認してください。この一手間で、書類の入れ忘れはほぼ防げます。
指定された書類の順に並べます
応募先が「履歴書、職務経歴書、資格証の写し」のように順番を指定している場合は、その順で記書きに並べ、実物も同じ順に重ねます。読み手が確認する順番をそろえるためです。
写しを同封する場合
資格証や免許証の写しを求められた場合は、記書きに「資格証明書の写し 1通」のように書きます。原本の送付を求められていない限り、原本は送りません。返却されない前提で送ることになるためです。
封筒に入れる順番
封筒を開けた人が読む順に重ねます。上から次の順です。
- 送付状
- 履歴書
- 職務経歴書
- その他の書類(指定があるもの)
クリアファイルに入れる場合も、この順番のまま入れます。書類の向きは、封筒の表側から見て文字が読める向きにそろえてください。
よく見かける間違い
- 「御中」と「様」を重ねている。どちらか一方です。
- 会社名を略している。「(株)」は使いません。
- 頭語と結語が合っていない。「拝啓」で始めて「以上」で終えるのは誤りです。
- 2枚にわたっている。要点を削って1枚に収めます。
- 日付が履歴書と違う。そろえてください。
- 前の応募先の社名が残っている。使い回すときに最も多い事故です。
使い回すなら、確認の手順を決めておきます
送付状は型が決まっているため、前回のものを流用しやすい書類です。だからこそ、社名・部署名・職種名・日付の4か所を、印刷する前に必ず確認してください。他社の名前が残った書類は、その一点だけで選考から外れます。
面接に持参する場合の扱い
その場で手渡すなら不要です
面接の場で手渡す書類には、送付状を付けません。受け取る相手が目の前にいるため、誰から何が届いたのかを説明する紙が要らないからです。封筒に入れて持参し、封はせずに持っていきます。封筒の選び方と書類の入れ方は履歴書の折り方と封筒で解説しています。
受付に預ける場合は付けます
担当者に会わずに受付や店頭で預ける場合は、送付状を付けてください。誰宛ての何かが分からないまま社内を回ることになるため、郵送と同じ扱いにします。
後日、郵送で追加の書類を送るとき
面接後に追加の書類を求められて郵送する場合も、送付状を付けます。本文には、面接の日付と、どの依頼に対する送付かを一言添えてください。
先日(9月5日)の面接の際にご依頼いただきました書類をお送りいたします。
Rirekisyで書類をそろえるとき
Rirekisyでは履歴書と職務経歴書をPDFで出力できます。送付状は別に用意する必要がありますが、日付は書類側とそろえてください。Rirekisyでは記入日を入力する欄があるので、投函予定日に合わせて設定してから出力すると、封をしたあとで気づく事故を防げます。
よくある質問
Q. 送付状の作成に、どのくらい時間をかけるべきですか
5分から10分で十分です。型が決まっている書類なので、時間をかけても差は出ません。その時間は、履歴書の志望動機や職務経歴書の要約に使ってください。送付状で見られているのは、文章の巧みさではなく、宛名と同封書類が正確かどうかです。
Q. 送付状に書く自分の住所は、番地まで必要ですか
郵便番号から番地まで書きます。建物名と部屋番号も省きません。履歴書と同じ表記にそろえてください。
Q. 送付状は手書きのほうが丁寧ですか
パソコンで問題ありません。ビジネス文書として一般的なのはパソコンで作成したものです。
Q. 履歴書だけを送る場合も送付状は要りますか
郵送であれば付けます。同封書類が1点でも、記書きには「履歴書 1通」と書きます。
Q. 送付状に写真や印鑑は必要ですか
どちらも不要です。
Q. 担当者の名前が分かりません
「採用ご担当者様」で構いません。無理に名前を調べる必要はありません。
Q. 応募先が個人経営の店舗です。会社名の欄はどうしますか
店舗名を書きます。「○○店 採用ご担当者様」で問題ありません。
Q. 送付状の紙は、履歴書と同じサイズにしますか
A4にそろえるのが一般的です。履歴書がA3二つ折り(A4サイズ)であれば、そのまま重ねられます。
Q. 時候のあいさつを季節に合わせるべきですか
「時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」であれば、季節を問わず使えます。無理に季節の言葉を入れる必要はありません。
Q. 送付状を入れ忘れて投函しました
そのままで構いません。送付状がないことを理由に不受理になることはありません。改めて送り直す必要もありません。
Q. メールに送付状のPDFも添付したほうがよいですか
不要です。本文がその役割を果たします。添付が増えると、受け取る側の手間が増えます。
Q. 転職エージェント経由の応募でも送付状は要りますか
エージェントが応募先へ提出する形であれば、通常は不要です。担当者から指示があればそれに従ってください。自分で直接郵送する場合は付けます。
Q. 封筒の宛名と送付状の宛名は、同じにしますか
そろえてください。封筒が部署宛て、送付状が担当者名では、どちらが正しいのか分からなくなります。分かっている情報のうち、細かいほうにそろえます。
Q. 履歴書と職務経歴書で、氏名の表記をそろえる必要はありますか
そろえてください。送付状を含めた3枚で、氏名の漢字・ふりがな・表記の形を統一します。旧字体を使う場合は、すべての書類で同じ字を使ってください。
Q. 送付状の文面を、毎回同じにしてもよいですか
型は同じで構いません。ただし、社名・部署名・職種名・日付の4か所は必ず書き換えてください。ここが前回のまま残る事故が、いちばん多く起きています。
Q. 「以上」は必要ですか
記書きを書いた場合は、最後に右寄せで「以上」を書きます。記書きを省く場合は不要です。