公開日:2026年9月24日

メールでの提出は、郵送より速く済むぶん、送ったあとで直せません。開く前に見えるのは、件名とファイル名と本文の書き出しだけです。この3つを整えておけば、中身を読んでもらう手前でつまずくことはなくなります。
まず、指定されたやり方を確かめます
応募方法は、募集要項に書かれているものが最優先です。「応募フォームから」と書いてあるのにメールで送ると、受け付けの対象から外れることがあります。宛先のアドレス、件名の指定、ファイル形式の指定がないかを、送る前にもう一度読んでください。郵送や持参との違いは履歴書の提出マナーで解説しています。
指定がある場合は、そのとおりに
「件名は【応募】+氏名で」「PDFで1つにまとめて」といった指定は、受け取り側の仕分けの都合で決められています。より丁寧な形に変えるのではなく、書かれたとおりにそろえてください。
アドレスは打たずに写します
宛先の打ち間違いは、届かないだけでなく、他人に個人情報を送ってしまうことにつながります。募集要項からコピーして貼り付け、送信前に1文字ずつ見比べてください。
ファイルはPDFにします
WordやExcelのまま送ると、相手の環境でレイアウトが崩れる、文字が別の書体に置き換わる、写真の位置がずれることがあります。PDFなら、作ったときの見た目のまま届きます。
PDFにする方法
WordやExcelなら「名前を付けて保存」でファイルの種類をPDFにするか、印刷の画面で出力先をPDFにします。書き出したあと、必ず自分で開いて確認してください。証明写真が消えている、2ページ目に空白ページができている、といった事故はここで見つかります。パソコンで作るときのつまずきはパソコンでの履歴書の作り方で解説しています。
形式を指定されたとき
「Word形式で」と指定されることもあります。応募先が社内の様式に転記する、書き込みを入れる、といった事情がある場合です。指定があればそちらに従い、PDFに直さないでください。指定がないときにだけ、PDFを選びます。
スマートフォンで作った場合
撮影した紙の履歴書を送るよう指示されたときは、カメラではなく書類スキャンの機能を使ってください。四隅を検出して台形の歪みを直し、PDFとして保存できます。斜めから撮った写真をそのまま送ると、読む側が拡大して読み解くことになります。
手書きの履歴書を送るとき
影が入らないよう、明るい場所で真上から取り込みます。陰になった部分は印刷しても暗く出ます。取り込んだあとは、氏名や日付が読めるか、拡大して確かめてください。
ファイル名は、開く前に中身が分かる形に
採用担当者の手元では、応募者ごとのファイルが1つのフォルダに並びます。「履歴書.pdf」のままだと、同じ名前が並んで区別できません。
| 例 | |
|---|---|
| 避けたい | 履歴書.pdf/rirekisho.pdf/新しいドキュメント.pdf |
| よい | 履歴書_山田太郎.pdf/職務経歴書_山田太郎.pdf |
日付を入れるかどうか
入れても構いませんが、必須ではありません。入れる場合は「履歴書_山田太郎_20260910.pdf」のように、氏名のうしろに置きます。「最新版」「修正版」といった語は、こちらの作業の都合が見えるので使いません。
1つにまとめるか、分けるか
指定がなければ書類ごとに分けて添付で問題ありません。「1つのPDFにまとめて」と指定があるときだけまとめます。まとめる場合は、送付状・履歴書・職務経歴書の順に並べてください。
件名は「用件+氏名」で作ります
件名だけで、誰から何のメールかが分かる形にします。応募が複数の職種で動いている会社では、職種名も入れておくと振り分けてもらえます。
応募書類ご送付の件(営業職)/山田太郎
「はじめまして」「よろしくお願いいたします」だけの件名は、他の連絡に埋もれます。会社名を件名に入れる必要はありません。相手にとっては自社宛であることが前提だからです。
【】を使ってよいか
「【応募】」のように括弧で囲む書き方は、指定があれば使います。指定がないなら、なくても構いません。目立たせようとして記号を重ねると、かえって迷惑メールのように見えます。感嘆符や「至急」といった語は使わないでください。
返信するときは件名を変えません
応募先から返信が来たら、その返信に対して返します。「Re:」が付いたままで構いません。件名を書き換えたり、新しいメールを立てたりすると、やり取りの流れが切れます。
本文は、短く、順番どおりに
本文で志望動機を語る必要はありません。履歴書に書いてあるからです。誰が、何に応募し、何を添付したかが分かれば足ります。郵送のときに同じ役目を果たすのが送付状で、書き方は送付状の書き方で解説しています。
株式会社〇〇〇〇 人事部 〇〇様 お世話になっております。 山田太郎と申します。 〇月〇日にご案内いただきました営業職の求人につきまして、 応募書類をお送りいたします。 ・履歴書(PDF形式) ・職務経歴書(PDF形式) ご査収のほど、よろしくお願いいたします。 ご不明な点がございましたら、お手数ですがご連絡いただけますと幸いです。 -------------------- 山田 太郎(やまだ たろう) 〒150-0045 東京都渋谷区〇〇1-1-1 電話:090-1234-5678 メール:yamada@example.com --------------------
宛名
会社名は略さず、部署と担当者名が分かれば「様」を付けます。分からなければ「採用ご担当者様」で構いません。「御中」と「様」は重ねません。
書き出し
面識がなければ「はじめてご連絡いたします」、一度でもやり取りがあれば「お世話になっております」です。時候のあいさつは要りません。
結び
「ご査収のほどよろしくお願いいたします」で締めます。返事を急がせる書き方は避けてください。選考の進み方は相手の都合で決まります。
署名を必ず付けます
署名がないと、担当者が連絡先を探すために履歴書を開くことになります。氏名(ふりがな)・住所・電話番号・メールアドレスの4つを入れてください。履歴書に書いた連絡先と食い違わないよう、見比べてから送ります。
添付するときの注意
容量の目安
書類のPDFは、写真を含んでも数百キロバイト程度に収まります。1通あたり2〜3メガバイトを超えるようなら、取り込みの解像度が高すぎます。受信側の制限で弾かれると、届かないうえに、届いていないことにこちらが気づけません。
パスワード付きZIPは避けます
圧縮ファイルを開けない設定の会社があり、パスワードを別送する形は、受け取り側の手間が増えるだけで、実際の安全にはつながりにくい方法です。指定がなければ、PDFをそのまま添付してください。指定があった場合だけ従います。
クラウドの共有リンクで送ってよいか
指定がないかぎり避けてください。受け取り側の環境で外部のサービスが開けないことがあり、開くために会員登録を求められる場合もあります。また、リンクの有効期限が切れると、あとから見返せません。数百キロバイトのPDFなら、添付で十分に届きます。
添付し忘れ
もっとも多い失敗です。本文を書き終えたら、送信の前に添付欄を見ることを手順に入れてください。ファイル名が正しいか、枚数がそろっているかも、ここで一緒に確かめます。
送る時間帯
いつ送っても受け付けられますが、平日の日中に届くほうが、その日のうちに処理されやすくなります。深夜に送っても失礼にはあたりません。予約送信の機能があれば、翌朝の時刻を指定しておく方法もあります。
締切がある場合は、当日の夜ではなく前日までに送ってください。送信の失敗や添付漏れに気づく余地が残ります。
送ったあとにすること
控えを残します
送信済みのメールと、添付したPDFを手元に残してください。面接で「履歴書に書いた内容」を聞かれたときに、同じものを見ながら答えられます。
返信が来ないとき
まず、送信済みフォルダで宛先とアドレスを確かめ、迷惑メールのフォルダも見てください。1週間ほど経っても反応がなければ、届いているかの確認だけを短く送ります。催促の形にはせず、返信が不要である旨を添えると角が立ちません。
返信が来たら、早めに返します
書類が通り、面接の日程を聞かれる流れになったら、その日のうちか、遅くとも翌営業日には返してください。候補日を挙げるときは、複数の日と時間帯を幅で示すと、往復の回数が減ります。在職中で調整が要る場合も、「確認して明日までにご連絡します」と一度返しておくと、放置しているようには見えません。
誤送信に気づいたとき
間違った添付を送った、宛先を取り違えた、という場合は、気づいた時点で正しいものを送り直し、前のメールの取り違えを一言わびます。黙って送り直すと、どちらが有効なのか相手に判断させることになります。
スマートフォンから送るとき
スマートフォンのメールアプリは、署名が初期設定のまま(端末名などが入っている)になっていることがあります。送る前に署名を差し替えてください。
また、写真として保存された書類をそのまま添付すると、画像ファイル(JPEG)で届きます。PDFに変換してから添付してください。変換の機能は、書類スキャンのアプリやファイル管理のアプリに入っています。
やってしまいがちな失敗
| 失敗 | どう見えるか | 直し方 |
|---|---|---|
| ファイル名が「履歴書.pdf」 | 他の応募者と区別できない | 氏名を入れる |
| WordやExcelのまま添付 | レイアウトが崩れて届く | PDFに書き出す |
| 件名が「よろしくお願いします」 | 後回しにされる | 用件と氏名を入れる |
| 署名がない | 連絡先を探させる | 氏名・住所・電話・メール |
| 本文が長い | 要点が埋もれる | 用件と添付の一覧だけにする |
| フリーメールの表示名が本名でない | 誰からか分からない | 表示名を本名に直す |
送信前に見る6か所
送ってしまえば取り消せません。送信を押す前に、上から順に見てください。
| 見る場所 | 確認すること |
|---|---|
| 宛先 | 募集要項のアドレスと1文字ずつ一致しているか |
| 件名 | 用件と氏名が入っているか。指定の形があればそのとおりか |
| 宛名 | 会社名を略していないか。前の応募先の名前が残っていないか |
| 添付 | ファイルが付いているか。名前に氏名が入っているか |
| 中身 | 添付を開き、写真と最終行まで出ているか |
| 署名 | 電話番号とメールアドレスが履歴書と同じか |
とくに気を付けたいのが、使い回した本文に前の応募先の社名が残っているという失敗です。宛名と本文の両方を目で追ってください。
Rirekisyで作る場合
Rirekisyでは、入力した内容から履歴書と職務経歴書をPDFで出力できます。そのまま添付できる形式なので、変換の作業は要りません。書体はIPAex明朝で、相手の環境で置き換わることもありません。
出力されるファイルの名前は「rirekisho.pdf」「shokumu-keireki.pdf」です。添付する前に、氏名を入れた名前に付け直してください。証明写真を使う場合は、切り出したものがPDFに入った状態で出力されるので、写真だけを別に送る必要はありません。
出力したPDFは開いて確認できます。写真の位置、行の折り返し、志望動機の末尾が切れていないかを見てから送信してください。
よくある質問
Q. 履歴書と職務経歴書は1つのPDFにまとめるべきですか
指定がなければ分けたままで構いません。「1ファイルで」と指定されたときだけまとめ、送付状・履歴書・職務経歴書の順に並べます。
Q. フリーメールのアドレスで送ってもよいですか
問題ありません。ただし表示名が本名になっているかを確かめてください。ニックネームのままだと、誰からのメールか分かりません。
Q. 在職中の会社のアドレスから送ってもよいですか
避けてください。会社の設備を私用に使うことになり、社内でやり取りが見える場合もあります。個人のアドレスを使ってください。
Q. 本文にも志望動機を書いたほうがよいですか
不要です。履歴書に書いた内容と食い違うと、どちらが本当か分からなくなります。
Q. 送付状(添え状)はメールでも必要ですか
メール本文が送付状の役目を果たします。別に添付する必要はありません。
Q. 「ご査収ください」は目上に使ってよい表現ですか
使えます。「よく調べて受け取ってください」という意味で、添付書類を送る場面に合った言い方です。
Q. 添付ファイルを開けないと返信が来ました
形式と容量を確かめて送り直してください。圧縮していた場合は、PDFのまま添付し直すと解決することが多いです。
Q. 深夜に送ってしまいました。送り直すべきですか
送り直す必要はありません。同じ書類が2通届くほうが、受け取り側は扱いに困ります。
Q. 履歴書の押印はどうなりますか
厚生労働省が示している様式例には押印欄がありません。指定がなければ、押印のないまま提出して構いません。
Q. 送信できたか不安です
送信済みフォルダに残っていれば送信は完了しています。自分宛の写しを送る設定にしておくと、届いた形をそのまま確認できます。